自分用に買ってセラーに保管しているワインが高くなっていると「買っておいて良かった♪」と少し嬉しい気持ちになりますよね?おっさんが10年前に買ったオ-パスワンは、現在は2-3倍になっています(販売価格)。
ワインは、株式、債券や金(ゴールド)などと同じように投資対象としても注目されている分野ですが、一般の人にとっては、それを事業として成功させるには、なかなかハードルが高いと思います。特にそもそも日本では、株式などの「投資」に対する意識が極めて低く、実際には、異常なほどの銀行貯蓄率となっている状態です。投資性のある商品はあまり手を出していないというのが、一般的な日本家庭のイメージです。
一方、ヨーロッパでは、ワインは伝統的な投資商品であり、現在では金投資のような現物投資の一手法として広く行われていますし、ワインの先物市場でも取引がされています。
大きな投資ではなくても、自分用に値上がりするようなワインを購入、保有しておきたいものです。ちなみに、おっさんは、投資家としても会社を経営をしていますが、「ワインで儲ける」というよりは、楽しみの一つとして考えています。
この記事では、どんなワインが値上がりするのか、プチ投資?とでもいいますか、ワインの愛好家としてのコレクションについてご紹介いたします。
日本人の投資に対する意識は?
日銀が発表する「資金循環の日米欧比較」の中に「家計の金融資産構成」がありますが、それによると、株・投資信託の保有比率は、日本はかなり低いことがわかります。
米国 47%
欧州 25%
日本 16%
良く言われる理由に、日本人に根付いた「お金は真面目に稼いで手に入れるもの。お金儲けはいやしい」というメンタリティがあります。日本の場合、バブル崩壊後の凍りつくような30年を経験し、結局投資ではなく預金がもっとも安泰であったと思い込まされた経緯があります。
時代が変化しても、その強烈な痛みが傷となって「真面目に働いて貯金をするのが正しい生き方」と刷り込まれている感じですね。
ワイン投資は妙味あり?
20年くらい前は5大シャトーやオーパス・ワンも今の3分の1以下の値段でした。
現時点で「将来の価格予測に対して、現状まだ安いワイン」で「数年~数十年経過したら高くなるワイン」はどこかにあると思いますが、それを見極めるのはプロのワインインポーターであってもなかなか難しいことだと思います。
あと、ワインは生き物ですから、保管の問題もあります。投資する人は、専門業者での保管がおすすめです。
売る、投資するとなるとフランスワインが狙い目のように見えますが、何年も前に当時の価格、つまり現在では格安価格で購入したもの以外は利益を出すことは、難しいのではないかと思います。
ワインは、年代によって価格にばらつきがあり、そもそもの価格が高額であるため、素人が簡単に利益を予測して投資するのは簡単なことではありません。
ワインの値段はどう決まる?なぜ特定のワインが値上がりする?
ワインの価格は、基本「需要と供給」で決められます。世界中で、「多くの人が同じワインを欲しがるようになったから値段が上がる」ということです。
あと、消費量が増えているという現状もあります。ワインの消費量が伸びている国は、もちろん日本だけではありません。中国をはじめとするアジア諸国、中東など、それまであまりワインを飲む文化が無かった国にも、経済発展とともにワインカルチャーが次第に根付き、消費量はどんどん増えていきました。特に中国人のワイン人気は、経済発展と共に爆発的に伸びています。
「ワインが世界の食卓に定着すればするほど、本当においしいワインの値段は上がっていく」ということになります。
ワインの価格は基本的に、畑あたりのブドウ収穫量を絞れば絞るほど高くなっていくということがあります。
手間暇をかけて生産量が少ない人気のワインなどは、ますます人気が高くなっていくことになりますね。
今後価値が上がるワイン銘柄は? 値上がりしている銘柄の例
個人的には、鉄板銘柄のフランスワインと熱狂的な中国人需要があるカリフォルニアのカルトワインが今後ますます値上がりするのではないかと思っています。
高級ワインの業者間取引サイトである Liv-ex の指数「Liv-ex Fine Wine 100」で取引実績があるのは以下のような銘柄です。この取引所でのワインの取引価格や発表されている指数が世界的に信頼されているのは、「保管状態がパーフェクトであるワインのみを取引する」ことが契約によって厳格に定められているからです。
オーパス・ワン
シャトー・カノン
シャトー・ラフルール
シャトー・ラ・ミッション・オーブリオン
シャトー・マルゴー
シャトー ペトリュス
シャトー トロタノワ
シャトー・パヴィー
シャトー・オーゾンヌ
アルマン・ルソー シャンベルタン
アルマヴィーヴァ
ヴェガ・シシリア・ウニコ
シャトー・ポンテ・カネ
オルネライア
スクリーミング・イーグル
マッセート
ソライア
サッシカイヤ
テヌータ・ティニャネロ
テタンジェ・コント
まとめ
- ワインを投資として成功するのは、簡単ではない。
- ワインに関する知識を正確かつ客観的に評価でき、ワインを商品として見極めるビジネス感覚を磨くことが必要。
- 「ただのワイン好き」⇒「ワインコレクター」⇒「ワイン評論がでくるレベル」⇒「ワイン投資家」という道筋が必要。
- ワイン投資は単体で一獲千金を狙うのには向かないが、やるなら分散投資の一つとして。
- ワイン投資は現物があるコモディティ投資となるため、インフレに強い。
- 値上がりの注目銘柄は、カリフォルニアの「カルトワイン」
- 当たり年のワインは価格が上がりやすい。
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