【速報まとめ】東京オリンピックの闇(汚職・違法行為)

東京五輪・パラリンピックが終わって1年が経とうとしている今、次々と汚職や違法行為の事件が報道され、またしても、オリンピックがスキャンダルの暗雲に覆われています。

「平和の祭典」のイメージは崩れ、2030年の冬季オリンピック・パラリンピックの札幌市への招致活動にも大きな影響が出ると思われます。大会組織委員会元理事と特定スポンサー企業の癒着が明るみに出て、日本だけでなく世界に大きな衝撃を与えていると思われます。

元総理大臣で組織委員会の会長だった超大物・森喜朗氏から参考人聴取というニュースも出ています。東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件は、どこまで広がるのでしょうか?

直近の話題としては、出版大手「KADOKAWA」のトップ角川会長が贈賄容疑で逮捕される事態にもなっています。

ジャック

「オリンピックは商業主義化した」という声が聞こえてきます。
結局、アスリートファーストと言いながら、商業主義が五輪の理念のためではなく、誰かの私腹を肥やすための手段とされているのではないかという疑惑があるという、一般市民からすると腹の立つ話ですね。

この記事は、逮捕された企業や団体との関係、あるいは、疑いがあり家宅捜索を受けているスポンサー企業など一連の関連情報をまとめました。

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目次

逮捕者(容疑者)一覧 

関係企業・団体(大会スポンサー)役職氏名(容疑者)
大会組織委員会元理事高橋治之
「AOKIホールディングス」前会長青木拡憲
「AOKIホールディングス」前副会長青木宝久
「AOKIホールディングス」専務執行役員上田雄久
「KADOKAWA」会長角川歴彦
「KADOKAWA」元専務取締役芳原世幸
「KADOKAWA」担当室長馬庭教二
「コモンズ2」(コンサルタント会社)代表取締役社長深見和政
「コモンズ2」(コンサルタント会社)取締役高橋治之
「コモンズ」(高橋治之氏の自宅兼コンサルタント会社)会長高橋治之

KADOKAWAの会長含め3名逮捕

オリンピックのスポンサー選定に関して、出版大手「KADOKAWA」の会長、役員など3名が逮捕された事件。

ジャック

この話を聞いて、どういう疑い?KADOKAWAはオリンピックと関係あったの?出版会社がオリンピック?と思いました。
角川会長は、逮捕の前日の取材で、「潔白を強調」していましたが、その翌日に逮捕されるというのはお粗末な感じがしますね。

情報、経緯まとめ

  • もともと東京五輪スポンサーに名乗りをあげていたのは講談社。
  • そこにKADOKAWAが参入を表明。角川会長としては、講談社を追い落としてスポンサーになるというのはいろいろと問題があると考え、「2社で共同スポンサー」を提案。
  • 結果、今回の一連の捜査のメインターゲットである高橋治之組織委元理事が入って一緒に検討がなされ、講談社がおりるということになり、KADOKAWAに一本化された。
  • 組織委会の元会長の森喜朗元首相の「講談社だけは認められない」とう神の声があったとのこと。
  • 当然、講談社も検察の事情聴取を受けており、検察は何かを握っているのでは?

上記の経緯にて、高橋元理事側への資金提供について、KADOKAWA社内でどのような意思決定がされていたかが焦点となっているようです。

角川会長の人物像とは?

角川会長は、創業家出身で30年近くトップの座に就き、五輪事業への参画など同社の経営多角化を進め、業界団体の要職を務めている大物経営者。

  • 創業当初は文芸作品を中心の出版業の会社。
  • 1970年代頃からはエンターテインメント路線にも注力。
  • 小説や映画、ライトノベルなどのコンテンツを発信する「メディアミックス」でヒット作多数。
  • 2014年には動画配信サイト「ニコニコ動画」を運営する「ドワンゴ」と経営統合。
  • 事業の多角化を進め、2022年3月期のグループ全体の売上高は2,212億円。
ジャック

KADOKAWAは、ワンマン経営で「重要なことを会長に報告せずに進めることはできない会社」とのこと。
角川容疑者の了解がなくては、高橋容疑者側との取引ができないのではないかといいます。
出版界の代表的な顔のような存在の人物の逮捕は衝撃的で、業界に与える影響は甚大ですね?

紳士服大手「AOKIホールディングス」逮捕者3名

同社の元代表取締役会長ら3名が、「東京オリンピック・パラリンピック」をめぐり、贈賄の容疑で東京地方検察庁に逮捕された。

AOKIホールディングス概要 

  • AOKIは青山商事に次ぐ業界2位。
  • 1958年青木前会長が長野市で個人商店を創業し、一代で築き上げた。
  • 郊外への出店戦略が功を奏し、全国に店舗を拡大。
  • 90年代以降はバブル崩壊やオフィス服のカジュアル化なとにより、AOKI主力のスーツ市場は縮小。

【参考情報】2021年の紳士服業界の主要企業の売上高

  1. 青山商事: 1,132億円
  2. AOKI HD: 886億円
  3. コナカ: 585億円
  4. はるやまHD: 366億円

経緯まとめ

  • 大会スポンサー選定などをめぐり紳士服大手AOKIホールディングス側に便宜を図った見返りに、計5100万円の賄賂を受領したとして、8/17東京地検特捜部は、受託収賄容疑で大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者を逮捕。
  • 同日、AOKIの3容疑者を贈賄容疑で逮捕。
  • 高橋治之元理事が代表のコンサルタント会社は2017年秋、AOKI側とコンサル契約を締結。基本毎月100万円、約4年半で計5千万円程度を受領したとのこと。
  • AOKIが、五輪事業の審査の迅速化など元理事への依頼内容を資料にしていたことが判明。 AOKIは公式商品の販売を始め、スーツなど約3万着を販売。
ジャック

東京大会の国内スポンサーはあわせて68社。
組織委員会への協賛金の額に応じて、①ゴールドパートナー、②オフィシャルパートナー、③オフィシャルサポータ−の3つのランク。
3番目のランクの契約金が10億円前後であるのに対し、AOKIはこのランクの契約で、およそ半額の5億円の協賛金で契約したとみられている。
安いスポンサー契約の見返りも含めた賄賂があったのでは?

パーク24(家宅捜索)

パーク24は、「タイムズ」などのブランドで駐車場を運営し、2018年に「オフィシャルサポーター」としてスポンサー契約を締結している。

情報、経緯まとめ

東京地検特捜部は、他のスポンサー企業についても経緯を調べており、パーク24も事件の関係先として家宅捜索を実施。幹部らから任意で事情聴取したという。

  • パーク24は2018年7月に大会スポンサーに決定。
  • 日本オリンピック委員会(JOC)前会長の竹田恒和氏が社外取締役。
  • 受託収賄容疑で再逮捕された高橋容疑者が同社を含めて複数のスポンサー選定に介入した疑いで家宅捜索。
  • パーク24は捜索を受けたことを認め、同社の役員や社員を容疑者とした捜索ではないと説明。
  • 同社のコメント「捜査に全面的に協力する」とのこと。

組織委会元会長の森喜朗元首相【事情聴取】

東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、紳士服大手「AOKIホールディングス」前会長の青木拡憲容疑者が東京地検特捜部の調べに対し、大会組織委員会の会長だった森喜朗元首相に「現金200万円を手渡した」と供述しているとのこと。

青木容疑者は、現金を渡したのは森氏が会長だった時期と説明。特捜部は現金を渡したとされる経緯や賄賂性の有無などについて、慎重に捜査している模様。

ジャック

五輪をめぐる汚職事件の聴取は、ついに組織委員会のトップにまで!
今回は、容疑者ではなく参考人という位置づけであるが、元首相の聴取というは異例。
高橋容疑者が出席した会食に森氏も参加したという。やり取りの一部をAOKI側が録音しており、森氏の発言が含まれていたとのこと。
また、森氏は、KADOKAWAの角川会長、別の出版大手幹部、高橋容疑者とも会食していたという…。

大広(広告代理店)【幹部の事情聴取、本社の家宅捜索】

東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、大会スポンサー企業の選定を補佐する「販売協力代理店」に選ばれるよう、大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者に依頼していた大手広告代理店「大広」の幹部を、東京地検特捜部が任意で事情聴取。大広は、高橋容疑者の知人が経営するコンサルティング会社に、見返りとして千数百万円を支払った疑いがあるとのこと。

  • 9/5の大阪本社や東京本社を家宅捜索。
  • 大広は平成30年に協賛金7億円でスポンサーとなったサービス系企業の選定に関し、関わる協力代理店として参画したい意向を高橋容疑者に依頼。
  • 高橋容疑者は電通側に働きかけをし、実際に協力代理店となった大広は電通側から報酬を受け取ったとされる。
  • その後、大広は高橋容疑者の知人が経営するコンサル会社に千数百万円を振り込み。この知人は高橋容疑者の電通時代の後輩で、特捜部は高橋容疑者側への賄賂にあたる可能性もあるとみて捜査を続けてきた。
  • 大広は、捜査を受けていることを認め「全面的に協力していく」とコメント。
ジャック

五輪のスポンサー選定は組織委の「マーケティング専任代理店」だった広告大手「電通」が主導していた。
しかし、一部の業務については、組織委の承認を受けて別の広告会社を販売協力代理店に指定し、電通側が一定の報酬を支払う仕組みがあったらしい。

まとめ

大会の裏側で、不正な金が動き、一握りの個人や企業が私利私欲を満たす道具にしていたのなら、到底許されない。「五輪の闇」の全容解明に向け、捜査当局による徹底した解明を待ちたいと思います。

  • 「平和の祭典」ではなく、五輪汚職 腐敗の祭典だったのか?
  • スポンサー企業による大会運営側への不透明な資金提供疑惑の解明が必要。
  • 電通元専務の高橋容疑者はスポーツビジネス界の第一人者とされていた。
  • 電通は大会スポンサーの募集業務を担い、事実上のスポンサー選定やライセンス商品の審査は電通からの出向者が多数在籍した組織委の部局が行った。
  • 組織委の理事は法律で「みなし公務員」とされ、職務に関して金品などを受け取れば罪に問われる。
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