バルバレスコは、イタリア北西部ピエモンテ州のバルバレスコ村周辺で造られる赤ワインのことで、バローロと並び、最高級イタリアワインの1つと言われています。
ワイン業界では「バルバレスコはバローロの弟分」と言われていた時代もありますが、現代ではバローロが「ワインの王様」と称されているのに対して、バルバレスコワインは、エレガントな味わいや香りから「女王のワイン」と称されています。
品質においても、バローロ同様に最高位のD.O.C.G.に認定されている銘柄です。
この記事では、「バルバレスコ」について紹介いたします。
女王のワイン「バルバレスコ」
「ワインの王様」として君臨するバローロと「女王のワイン」とも称されるバルバレスコは、いずれもイタリアワインの最高峰格付けD.O.C.G.に認定され、人気の赤ワインです。ピエモンテ州の近い地域でネッビオーロ種のみを使用していることから、比較対象とされていますが、異なるスタイルと個性を際立たせており、世界中のワイン愛好家を魅了し続けています。
ピエモンテ州南部のロエーロ地区とランゲ地区一帯は、2014年に「ピエモンテのブドウ畑の景観」としてユネスコ世界遺産に登録されました。
美しいブドウ畑の景観、そして何世紀にも渡り造られ続けてきたワインの歴史が、その後のイタリアワインの発展に大きく影響を与えたとして高く評価されたのです。
「バルバレスコ」と名乗るためには条件とは?
●ネッビオーロ種のみ使用していること
●アルコール度数が12.5%以上になること
●最低でも熟成期間は26ヶ月にすること
●1ヘクタール当たりの木の本数規定がある
ぶどうの品種
「バルバレスコ」は、ピエモンテ州の中南部に位置するクーネオ県に属しています。
バルバレスコのブドウ栽培面積は約480ヘクタールで、バローロと比べると3分の1以下しかありません。 ブドウ品種は、バローロと同様ネッビオーロ種100%で造られます。
バルバレスコの畑は一般的にバローロよりも高度が低く、少し暖かい場所にあるので収穫時期は早く、最低熟成期間も2年とバローロよりも1年短いのです。 これにより、バローロほどの長期熟成に耐えうる力強さはありませんが、その一方でエレガントさが特徴ととなり、「ワインの女王」と称されるまでになりました。
ネッビオーロ種は、アントシアニンは少なくてタンニンが多いため、「色は薄いけれど、かなり渋い」というのが特徴です。このタンニンがあるからこそ、長熟のバローロ、バルバレスコを造ることが出来るのです。
バルバレスコの生産エリアは、「バルバレスコ」「ネイヴェ」「トレイーゾ」の3つの村で造られ、地形や気候条件によりワインの特徴が異なります。
バローロとバルバレスコ
バルバレスコの畑は一般的にバローロよりも高度が低く、より暖かい所にあるので収穫時期は早く、最低熟成期間は2年とバローロよりも1年短いです。 これらの理由からバローロに比べると長期熟成に耐えうる力強さには欠けるものの、その一方でエレガントさが利点となり、「ワインの女王」と称されるまでになりました。
バルバレスコの生産エリアは、「バルバレスコ」「ネイヴェ」「トレイーゾ」の3つの村で造られ、地形や気候条件によりワインの特徴が異なります。
赤ワインの醸造工程ではマセラシオンといってブドウ果汁を果皮、種子とともに入れて、アルコール発酵をしながら果皮、種子に含まれるタンニンをワインに移していきます。
この工程においてもバルバレスコのほうが期間が短く、バローロと比べると渋味や酸味が柔らかく、繊細でエレガントな味わい、香りに仕上がります。
バルバレスコを代表する生産者
バルバレスコを語る上で、重要人物は、日本でも有名な「ガヤ(GAJA)」の4代目当主の「アンジェロ・ガヤ」です。1960年代に、アンジェロ・ガヤは、「バリック(古樽)」の使用、単一畑のワイン造り、国際品種の導入など、当時誰もやっていなかった革新的な方法でワインを造り、一躍世界的に有名になりました。
また、ガヤと双璧をなす生産者が「ブルーノ・ジャコーザBRUNO GIACOSA」。 醸造は大樽で長期熟成させる伝統的な方法を基本としており、1961年に、自身の名を関したバルバレスコ「ブルーノ・ジャコーザ」をリリース。その後1980年代には、バローロのアジリ、ラバヤ、バルバレスコのファッレットの畑を購入し、素晴らしいワインを造っていることで知られています。
バルバレスコに合わせる料理
ピエモンテの郷土料理「牛肉の赤ワイン煮込み」と合せるのが人気です。ビーフシチューやハンバーグなどしっかりとした味付けの肉料理がピッタリ。 また、熟成したチーズと共にゆったり楽しむのもオススメです。
白トリュフ
バローロ村とバルバレスコ村の間にあるアルバは「白トリュフの街」として有名で、このアルバで毎年10月から11月にかけて開催される白トリュフ祭り(Fiera Internazionale del Tartufo Bianco d’Alba)が開催され、街は大いに賑わいます。
トリュフの芳醇な香りとバルバレスコのエレガントな香りがとても良いマリアージュを生み出します。
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以下、使い勝手の良い便利なトリュフ調味料です。
パスタやサラダにかけるだけでとても贅沢な気分になり、ワインがすすみます♪
バルバレスコおすすめ5選
バルバレスコ ボルディーニ【参考価格5400円】
ワイン評論家ロバート・パーカー氏が「ピエモンテで最も素晴らしいワイナリーの一つである」と高く評価する家族経営ワイナリー。
世界で高評価を受けるランゲの名生産者が挑んだ新たな挑戦。厳選した最高級のクローン品種で造られる複雑なアロマを放つバルバレスコ。
バルバレスコ・ブリック・トゥロット【参考価格6400円】
名門アンティノリが手掛ける、ピエモンテで100年以上続く老舗。
ピエモンテにおいて初めて「クリュ」の概念を導入し、区画毎のテロワールを活かしたワイン造りを行っています。中でもこちらは最上のブドウのみを厳選した1本。子羊の香草ローストなどスパイシーなお肉料理と相性抜群です。
バルバレスコ リゼルヴァ ロベルト サロット【参考価格5700円】
19世紀から続くピエモンテ州の生産者。現当主のロベルトは、年産6500万本の巨大ワイナリーで醸造長として働いた経験を持ち、さらに化学にも精通しています。
20年の熟成を経てレンガ色を帯びたルビーレッド。スパイシーでかすかになめし皮の要素が感じられるアロマ。味わいは非常にやわらかく、エレガントです。
ガヤ(Barbaresco Gaja)【参考価格50000円】
イタリアワインの帝王。14の最優良区画のブドウをブレンドし、ネッビオーロの美しさと帝王の品格を完璧に体現した「真のバルバレスコ」。
バルバレスコ ガイア プリンチペ【参考価格4500円】
メイヴェ村の丘の上にある単一畑。畑は南から南西向きで、海抜270mです。わずかにオレンジがかったやや濃い目のルビー色。スミレを思わせる優雅な香り、さらにフルーティな中に樽からのバニラ香も心地良く、フルボディでドライ、滑らかな風味で、モダンな仕上がりです。
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